あらすじ
ここは現代。資源確保のための森林伐採を行う企業から原住民族を守るため、過激な慈善活動を行う学生グループが飛行機に乗って森林伐採地へと向かっていた。彼らが守ろうとしているのは”ヤハ族”。しかし向かっている途中で、飛行機がエンジントラブルのため、広大な熱帯雨林に墜落してしまう。彼らは必死に助けを求め、ヤハ族に出会うことができた。だが、ヤハ族の奇習とは”食人文化”だった。檻に閉じ込められ、一人また一人と食われていく。この恐怖から逃れることはできるのだろうか..................。
本作はR18指定となっているだけあってグロさが特に際立っている。だが、他のなんちゃってR18とは一味違う。本作の特徴は”とにかくグロい”。これに尽きる。脅かし要素などは全くなく、インシディアスのようなホラー要素も決してない。ホラー要素というよりはドキュメンタリー映画に近いとすら思えてくる。インド洋に存在する北センチネル島のように、立ち入ってはいけない場所。そんなことを彷彿とさせるのが本作の”ヤハ族”である。
冒頭40分間は特に怖いこともない。お気楽な学生たちが、社会のためになると信じ未開の地で大企業相手に妨害工作をする。なんとも綺麗な学生時代と言えるだろう。だが、飛行機が墜落してしまい、急にホラー展開となる。パイロットの首がちぎれたり、肉が削ぎ落とされた人間が吊るされていたりとにかく一気にグロい。痛いのが嫌いな人はここで見るのをやめることをお勧めする。これから先はもっと指針的にやばいから。
本作は食人族とテーマにしているため、多くのグロ表現があります。確かに人間を人間が食べるのはダメだという意見もあるかもしれませんが、そういう価値観の決めつけはせずに見た方が面白いです!
人間で言えば、犬を食べる人、ラッコを食べる人、鯨を食べる人多くの人がいますよね。だから、今回の作品もカニバリズム作品の崇高な作品の一つという形で見てみるといいと思います。
あと。。。本稿筆者はどちらかというとカニバリズム作品が好きな方です。ですのでここから先の本稿には一部の読者様に適さない表現、思考が述べられています。まぁそこも、「多用性」を感じるということで見ていていただければと思います!
見どころ(ネタバレ多め)
本作の見どころは数多くある。この作品の冒頭30分間はたわいもない話が多いのだが、しっかりと伏線が仕込まれている。その伏線を想像しながら見てみると面白い。割礼のことやマリファナなど、ジャングル特有の話があるのは高評価ポイント。さらには最初に食べられる男が解体された後、しっかりと塩をまぶして焼いたり、食材としてしっかりと扱っていることなど芸が細かいのもいい。このようなカニバリズム作品の多くは、殺して・解体して・食べてのような簡素な表現が多い。だが、グリーン・インフェルノでは、細かくバーブを使ったりしていたり、族長が最初に食べたり、小さい子には肉を千切って渡したり、ちゃんと皮膚を削いでから肉を貪るなど綺麗な描写が多いのが高評価ポイントである。さらには、それを見てゲロっちゃう女の子や、仲間の前で下痢してしまう女の子。みんなの前で処女膜を破られるヒロイン・ジャスティン。このようなエロいシーンが多いのもこの作品の特徴とも言える。
個人的に1番の見どころは、割礼準備の儀式を終えたジャスティンが戻ってくると、豚肉のような料理が差し入れられる。空腹に耐えかね皆それを口にするが、エイミーは肉に残る入墨からそれが脱出失敗したサマンサの肉であることに気付き、皿の破片で喉を切り裂いて自殺してしまった。このシーンは最高です!死んでしまったことへの悲しみ。肉を食べてしまったことへの罪悪感。そんな彼女の心情と、食人が合体し最高の瞬間を演出しています。フォコから先は逃げることができるのかどうか。ということが特に見どころになるのですが、一番は生き残ったジャスティンが「ヤハ族は良心的な先住民族で、食人行為など無かった」と言ったこと。
これはどういう意味なのか・・・。本作は続編が製作予定ではあるものの2020年現在の情報ではまだ制作に至っていない。公開されればすぐにでも見たいと思うほどの期待感がある。