ホラー

《REC・レック》先が全く読めないパニック・ホラー

あらすじ

ある日、テレビ局に務める女性リポーター・アンヘラとカメラマンはドキュメンタリー制作のため消防署にいた。通報を受けた消防隊に同行し、現場となるアパートを訪れる。アパート内では多くの人間が”ゾンビ”に恐怖に慄いていた。アパートは閉鎖され想像を絶するほどの恐怖が主人公たちを襲っていく。閉ざされたアパートの中で、ハンディカメラによる主観映像による作品演出があり、見るものの恐怖をいっそう高めている。本作は本国スペインで大ブームを巻き起こした。

本作は、終始ハンディカメラで撮影されていることもあってか、どこかB級ぽさが滲み出ている。だが、それが余計にリアリティを出していると言ってもいいだろう。最初からゾンビ化した老婆が出てきたり、警察官の体を貪る姿があったりと若干のグロさがるが、それすらも癖になる作品である。ホラー要素がメインではあるのだが、その過程での謎解きにも注目したいところである。

本作は、RECシリーズの第一作目であるため、とにかくわからないことが多い。なぜゾンビ化が起きているのか?誰が関与しているのか?なぜこんなことをしたのか?と......。だが、本作の至ることろに次回作以降につながる点がいくつもある。本作で全容を掴むことは難しいのだが、本作を見たことで次回作へ繋いでいってもらえれたら、面白さが倍増するだろう。70分という短さとは思えないほど素晴らしい作品に出来上がっている。

 

ここがポイント!

REC・レックを見るポイントとしては謎解き部分を見ると面白いかもしれません。RECシリーズを通して描かれるのが終始ゾンビということです。ゾンビと聞くと唾液感染と出血死による生命の再生を思い浮かべるのではないでしょうか。ですが、RECの場合のゾンビというのは実は死んでいないのです。死んでいないと聞くとゾンビではないと考えるかもしれません。ですが、ゾンビというのは食欲などによって凶暴化したもので、死んでいなくてもゾンビとなりうることができますよね。

なのでゾンビの謎について考えながら見て見ると面白いかもしれません。本作はPOV(主観視点)作品となっていることから、途中からシューティング要素が出てきます。そこで飽きてしまう方も多いかもしれません。ですが、RECの本質はそこではないのです!誰が何の目的でゾンビを作り出しているのか?そこにも注目していくと、飽きることなく楽しめます!

 

スタッフ・キャスト

2007年製作/77分/R15+/スペイン
原題:[Rec]
配給:ブロードメディア・スタジオ

監督:ジャウマ・バラゲロ パコ・プラサ
脚本:ジャウマ・バラゲロ パコ・プラサ
撮影:パブロ・ロッソ

アンヘラ役:マヌエラ・ベラスコ(日本語吹き替え:本田貴子)
マヌー役:フェラン・テラッサ(日本語吹き替え:てらそままさき)
セルヒオ役:ホルヘ・ヤマン・セラーノ(日本語吹き替え:松本保典)
セサル役:カルロス・ラサルテ(日本語吹き替え:小川隆市)
パブロ役:パブロ・ロッソ(日本語吹き替え:竹若拓磨)
アレックス役:ダビ・ベルト(日本語吹き替え:石上祐一)
警官役:ビセンテ・ヒル(日本語吹き替え:秋元羊介)

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